熟したブラックフルーツやブルーベリー、ラズベリー、プラムリキュールの芳醇な香りに、アジアンティーやお香、ミネラル感が絶妙に調和。口内を満たすドライなエキスと滑らかなタンニン。緻密でありながら活き活きとした酸味が味わいを引き締め、フィニッシュには柑橘系、特にマンダリンオレンジの繊細なアクセント。力強さとエレガンスが見事に融合した味わい。10~12年の熟成で楽しめるようになりますが、さらなる長期熟成のポテンシャルも備えています。
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15世紀から途絶えることなく、同一家族により継承されてきた名門ヴォギュエ。ブルゴーニュの至宝ミュジニーを守り、現在もトップドメーヌとして君臨し続けます。ドメーヌの所有畑は婚姻や相続、交換、購入を経ながらも、創立以来、途切れることなく同一家族に守られています。ドメーヌに名を冠するジョルジュ・ド・ヴォギュエ伯爵は、父アルチュール氏の逝去にともない1925年に家督を引き継ぎ、以後50年以上に渡りドメーヌを運営し、今日の世界的な名声を確立しました。1987年のジョルジュ氏の逝去後は、一人娘のエリザベート・ド・ラドゥセット男爵夫人が18代目を務めていました。所有は12.5ha。うちグランクリュが10ha。中でもミジュニィは7.2haと全体の3/4。古区画のプティ・ミュジニーはモノポール。年間生産わずか3.5万本を世界中の愛好家が分け合っているという状態です。
ドメーヌの評価は1970年代低下したこともあったが、1987年の当主交替の際にスタッフを一新し、かつての栄光を取り戻しました。栽培責任者のブルゴーニュ氏、エノロジスト(醸造を担当)のミエ氏、販売責任者のぺパン氏に分担が分かれ、それぞれが最高質のワイン造りという同じ目的を持って仕事に取り組んでいます。(2021年にミエ氏は退任)
化学肥料は20年前より廃止。農薬はリュット・アンテグラルで対応、除草剤は2000年より全面廃止、鋤き入れを行なっている。2001年にはボンヌ・マールで試験的に馬による鋤き入れを採りいれてみた。創立以来5世紀もの歴史を持ちながら、常に進化を続ける稀有なドメーヌです。2021年に惜しまれながらも退任したエノロジストのミエ氏は自らを、「ブドウが楽器だとしたら、自分は個性をひき出す指揮者」と考えており、「ヴィンテージ毎に性格の異なる収穫に普遍的な醸造は有り得ない」と語りました。
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