熟成を経て、タンニンはワインに溶け込み、余韻がとても長いです。乾燥させたバラやスパイス、甘草、タバコ、バルサミコなどの多様な香りが、凝縮した果実の風味に厚みと複雑さを加えます。
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廃れていたランゲを復興させたバローロの革命児
当時は誰も導入していなかったグリーンハーヴェストや摘芯を導入したのがエリオでした。収量を一般的な造り手の半分以下まで落とすことで葡萄の質を高めていきます。葡萄を切り落とす行為は当時の他の造り手には受入れ難いものでした。さらに反対する父親の前で大樽をチェンソーで切り刻み、バリックを導入しました。エリオは清潔でなかった大樽を捨てたことが原因で父親とは死ぬまで仲直りできなかった。
農民としてのワイン造り
エリオの名刺には VITICOLTORE(農民)と記されています。1979年より除草剤や殺虫剤、化学肥料は使っていません。摘芯もカッターではなくハサミで。手で切ることで切り口が広がらず、病気の原因を最小化できるのです。発酵をスムーズに始める為に早めに収穫した葡萄の果皮に付着した自然酵母を培養し、各キュヴェの 発酵のスターターに使用している。酸化防止剤もビオロジックの規定より圧倒的に少量です。
4日間の超短期間マセラシオン
バローロの名門生産者「カヴァロット」の 30 日に対して彼等は4日間。強い抽出ではなく、果帽を常に浸けておくようにし、質の高いタンニンだけを取り出します。4日のマセラシオンでもアルコール発酵がスムーズに進めばアルコールが媒介となってアントシアニン等も早く安定する、とのことです。
各ワインについて
■アルボリーナ
標高 300m のすり鉢状。砂比率が高い「ラ・モッラ」 らしい畑。「アルボリーナ」の一番良い区画にはバルベーラが植えられている。これが「ラリージ」。
■チェレッタ・ヴィーニャ・ブリッコ
「セッラルンガ」のプルミエ・クリュとでも言うべき畑。 標高 390m。鉄やマンガンが多く骨格のしっかりしたワインだが、エリオらしいしなやかさがある。
■カンヌビ
『2010 年にカンヌビを取得。カンヌビ・カンヌビと言 われる中央部で最も良い区画』
実験的に機械除梗ではなく、人間の手作業で1粒1 粒除梗した「ウノペルウノ」が造られている。 機械では葡萄を痛めることや腐敗果が混入すること もあるが1粒も見逃さず、完璧な葡萄を使用すると いう日本人的発想から造られた。『ウノペルウノはテスの考案。腐敗果は1粒も混入しないが、機械と違い手作業は時間がかかるので酸化との戦いになる』
(インポーター資料より抜粋)