価格高騰著しいブルゴーニュ・コート・ド・ニュイにおいて最後の秘境ともいえるのがマルサネ。時間の問題かもしれませんが、まだそこまで価格も高騰していませんし、勢いのある生産者が多数存在していて品質の良いワインがしっかりと存在します。さらに最近では若手が中心となって1erクリュの畑が認可されるような動きも活発ですでに申請も行われています。
そんなマルサネから、凝縮感と滑らかさが一体となったシャルロパンの赤、骨格、肉付き、そして高級感漂うブーヴィエのモノポールの白、さらに大ドメーヌ・クレール・ダユの系譜を継ぐドメーヌ・バールの果実味、ミネラル、旨味を兼ね備えた素晴らしいロゼを3本セットにいたしました!ぜひじっくりとお楽しみください。
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コート・ド・ニュイ地区でいま最も注目の産地!マルサネ 赤・白・ロゼ3本セット
ブルゴーニュワインの高騰が続いている近年において、よく聞くわりにまだ比較的手の出しやすい金額でとどまってくれている産地として挙げられるのがこのマルサネではないでしょうか。今回はそんなマルサネから生まれるおススメの赤・白・ロゼのセットを作成いたしました。マルサネ村の歴史や特徴を見ながら、まだ手の出る価格のブルゴーニュワイン「マルサネ」を楽しみましょう!
・AOCマルサネとは
AOCマルサネはブルゴーニュのコート・ド・ニュイで最も北にあるAOCで1987年に認定され、マルサネ・ラ・コート村とシュノーヴ村そしてクシェイ村がAOCマルサネを名乗ることが許されています。1919年に大ドメーヌであるクレール・ダユによりロゼが作られたことでも有名で、コート・ドールの村名アペラシオンで唯一ロゼが認められ赤・白・ロゼの3種類のワインを醸造可能。1erクリュやグランクリュの畑はなく村名ワインや村名+畑名のワインが作られるワイン産地となっています。
・AOCマルサネとコート・ド・ニュイ・ヴィラージュの関係
AOCコート・ド・ニュイ・ヴィラージュというAOCをご存じでしょうか。あまり頻繁には見かけませんし、名前がオート・コート・ド・ニュイなどのレジオナルクラスと似ていることもあり下位と思われがちなAOCですが、1937年に認められたれっきとした村名相当のクラスのワインで、ニュイの北部にあるフィサン村の一部とブロション村、南部にあるプリモプリセー村、コンブランシアン村、コルゴロワン村の5つの村のブドウのみ使うことが認められています。
実はマルサネ村は1970年代にこのコート・ド・ニュイ・ヴィラージュの中に入れてもらおうと交渉をしますが、他の5つの村からの反対で入れてもらえなかったというちょっと可哀そうな歴史を持っています。
しかしなんとマルサネ村の農家の粘り強い交渉の結果、1987年に複数の村の集合AOCであるコート・ド・ニュイ・ヴィラージュを差し置く形で村名AOCを名乗ることを認められるという大どんでん返しが起こります!こうしてマルサネは晴れて村名AOCを名乗ることができるようになりました。
・マルサネ1erクリュ制定への動き
マルサネはブリュノ・クレールやジャン・フルニエなどの素晴らしい生産者にも恵まれその評価と地位を確固たるものとしています。現在では若手が中心となって素晴らしいテロワールを誇るクロ・デュ・ロワ、ロンジュロワ・レ・ゼシェゾーなど14の畑を1erクリュへと昇格させる運動が活発に行われています。(すでに申請済み)
・マルサネ村のワイン
前述のとおりマルサネ村はコート・ドールの村名クラスで唯一赤・白・ロゼの3種類のワイン造りが認められており、それぞれ素晴らしいワインを生み出しています。赤はもともとはやや軽めのワインと言われていましたが、近年のマルサネの赤は十分に凝縮度があり、しっかりとした味わい、白はボリューム感としっかりとした粘性を持つコクのあるタイプが多くなっています。ロゼに関しても軽やかでフルーティなものが主流でしたが近年たっぷりの旨味を含んだジューシーなものも多くなっており、多様性に富んだワインが生み出されています。
・今回のワイン
今回ご用意いたしました3つのワインはマルサネの赤・白・ロゼの中でもしっかりと品質の高い3本を厳選いたしました。
フィリップ・シャルロパン マルサネ 2019
フィリップ・シャルロパンはジュヴレ・シャンベルタンを代表する生産者ですが、こちらのマルサネも出色の出来。たっぷりのベリーを丁寧に敷き詰めたような綺麗でそれでいて緻密な果実感をもち、飲むとその滑らかさと、予想以上の奥行きと余韻の長さに驚かされます。角がなくつやのある独特質感をお楽しみください。
ドメーヌ・ブーヴィエ マルサネ レ・クロ モノポール 2019
ブーヴィエの単独所有の畑からの白ワイン。砂混じりのやせた粘土質の土壌から生まれるしっかりと芯の通ったミネラルと、厚みのある肉付きを感じさせるリッチな味わいの白ワイン。しっかりと威厳のある味わいで非常に満足感を感じる味わい。
ドメーヌ・バール
前述の大ドメーヌ クレール・ダユの血を受け継ぐ生産者がブリュノ・クレールとこのドメーヌ・バール。2/3は直接圧搾した果汁、残り1/3はセニエ方式で抜き取った果汁を使用し、24時間のデブルバージュ(前清澄)後、16~20度の温度管理をしてアルコール発酵させ、果実味を最大限保っています。暑い年だった2018年は濃いオレンジピンクの色調でクランベリーやラズベリーの果実感に貝殻系のミネラル、グレープフルーツなどの柑橘、かすかなスモークやミントのニュアンスなどがあり、フルーティでチャーミングなだけのロゼワインとは一線を画す素晴らしい出来です。
同じ産地で、白、赤、ロゼと揃っているのが素晴らしい。エレガントで普段飲みにはもったいないレベルでした。