2015年ヴィンテージ情報

2015年のブルゴーニュ・コート・ド・ニュイは「偉大なヴィンテージ」として高評価を得ています。この年は短い冬から始まり、猛暑と乾燥が続いた夏が特徴的で、凝縮感と健全な果実が実りました。収穫は例年より早く、選果がほぼ不要なほど優良なブドウが収穫されました。多くの造り手は梗も十分に熟したことから、全房発酵を試みるほどでした。ワインは力強さとエレガンスを兼ね備え、濃縮された味わいがあり、長期熟成に適しています。一般的なキュヴェは飲み頃を迎えつつありますが、グラン・クリュやプルミエ・クリュはさらに数年～数十年の熟成で深みを増し、真価を発揮する事が期待されます。

ワイナリー情報

年間生産わずか3.5万本を世界中の愛好家が分け合うヴォギュエ

15世紀から途絶えることなく、同一家族により継承されてきた名門ヴォギュエ。ブルゴーニュの至宝ミュジニーを守り、現在もトップドメーヌとして君臨し続けます。ドメーヌの所有畑は婚姻や相続、交換、購入を経ながらも、創立以来、途切れることなく同一家族に守られています。ドメーヌに名を冠するジョルジュ・ド・ヴォギュエ伯爵は、父アルチュール氏の逝去にともない1925年に家督を引き継ぎ、以後50年以上に渡りドメーヌを運営し、今日の世界的な名声を確立しました。1987年のジョルジュ氏の逝去後は、一人娘のエリザベート・ド・ラドゥセット男爵夫人が18代目を務めていました。所有は12.5ha。うちグランクリュが10ha。中でもミジュニィは7.2haと全体の3/4。古区画のプティ・ミュジニーはモノポール。年間生産わずか3.5万本を世界中の愛好家が分け合っているという状態です。

醸造担当のミエ氏は2021年退任。現在はジャン・ルパテッリ氏が実施

ドメーヌの評価は1970年代低下したこともあったが、1987年の当主交替の際にスタッフを一新し、かつての栄光を取り戻しました。醸造を担当するエノロジストのミエ氏は2021年退任して現在はジャン・ルパテッリ氏が行い、栽培責任者のブルゴーニュ氏、販売責任者のぺパン氏に分担が分かれ、それぞれが最高質のワイン造りという同じ目的を持って仕事に取り組んでいます。

常に進化を続ける稀有なドメーヌ

化学肥料は20年前より廃止。農薬はリュット･アンテグラルで対応、除草剤は2000年より全面廃止、鋤き入れを行なっています。2001年にはボンヌ･マールで試験的に馬による鋤き入れを採りいれてみた。創立以来5世紀もの歴史を持ちながら、常に進化を続ける稀有なドメーヌです。2021年に惜しまれながらも退任したエノロジストのミエ氏は自らを、「ブドウが楽器だとしたら、自分は個性をひき出す指揮者」と考えており、「ヴィンテージ毎に性格の異なる収穫に普遍的な醸造は有り得ない」と語っています。

テイスティング

外観

深みのあるルビー色。

香り

レッドチェリーやブラックチェリーなどの熟した赤系果実の香りがグラスから漂い、スミレやバラの花びら、土のニュアンスが重なる複雑で魅惑的な香りです。さらに、ダークチョコレートや甘草、サンダルウッドのスパイシーな要素も感じられます。

味わい

口当たりはシルクのように滑らかで、力強さと優美さの見事なバランスが取れています。豊かなミネラル感とフレッシュな酸がアクセントとなり、完璧に溶け込んだオークによって誘惑されます。繊細なタンニンがしっかりと支え、非常に魅惑的な長い余韻が残ります。30～40年以上熟成する、傑出したミュジニー・ヴィエイユ・ヴィーニュです。

ハーモニー料理



子羊の骨付き背肉

子羊は上質な旨みを持ち、骨付き背肉は柔らかくジューシーで、ミュジニーの柔らかなタンニンとバランスが取れます。過度にスパイシーでなければ、ワインの複雑さと調和し、より豊かな風味のハーモニーが楽しめます。

ブレス産家禽のロースト

このワインの繊細で複雑な風味と非常に良く合います。ブレス産家禽の肉質は柔らかく、脂の甘みと風味が豊かで、ローストすることで香ばしさが加わり、ワインのエレガントな果実味や土っぽいニュアンスと美しい調和を見せます。

牛頬肉の低温ロースト、ポルチーニと赤ワインの軽いジュソース（肉や骨、野菜などから作る出汁）

牛頬肉を柔らかく低温でローストし、ポルチーニと赤ワインのジュで軽く仕上げます。しっかりとした旨味とリッチなテクスチャーがありながら、ジュソースの軽やかさがワインのエレガントさを損なわず引き立てます。

注意事項

※画像はイメージです。ワインのラベルやキャップシール等の色、デザインは変更となることがあります。

またヴィンテージは、商品名や説明に記載がない場合、商品の画像と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

※商品の性質上、お客さまのご都合での返品・交換は原則としてお受けいたしかねます。