スミレや温かみのあるスパイス、プラムリキュール、芳香のあるフローラルなブーケが重なります。口当たりはレッドカラントやクランベリーの果実味、軽いスパイスと熟したタンニンが滑らかに包み込みます。最後はしっかりとした骨格とミネラルを感じる長い余韻。2022年は優雅さと力強さを兼ね備えた、長期熟成向きのワインに仕上がっています。
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熟度の高いアロマ、豊満な芳醇さを備えた2022ヴィンテージ
2022年は早熟なヴィンテージで、春の冷涼な気候から4月中旬に一転して暖かくなり、ブドウ樹が一斉に成長しました。乾燥した4~5月を経て、6月の降雨が畑を潤し、夏の暑さと乾燥にもブドウはストレスなく育成。病害もほとんどなく、健全な状態で収穫を迎えました。9月3日から17日までの収穫期間中、自然災害による被害もなく、質量ともに優れたブドウが収穫されました。選果で除去されたのは未熟な房のみで、例年以上の健全な収穫物が得られました。
総じて2022年はタイプ的に2019年に比肩する熟度の高いアロマを持ち、果実の存在感は2019年のそれを上回っています。味わいには豊満な芳醇さがあり、酸味と絹の触感のようなきめ細かいタンニン、弾けるフルーツが美しいハーモニーを奏でています。どのワインをテイスティングしてみても既に楽しめる近づきやすさがあり、偉大なアペラシオンにおいてはセラーで何年か寝かせれば更に価値を増していくポテンシャルがあります。
ヴォーヌ・ロマネ名家の伝統を受け継ぐ、
1830年からの老舗「ドメーヌ・ミシェル・グロ」
ドメーヌ・ミシェル・グロは、コート・ド・ニュイの心臓部ヴォーヌ・ロマネ村に所在し、その起源は1830年、グロ家の一人がこの村に定住してドメーヌを構えたことに遡ります。後継者たちは代々ブドウ畑の入手に勤め、現在の栽培面積は23ヘクタールに達します。中でも貴重なのはヴォーヌ・ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》で、1860年にグロ家がこの畑を購入して以来、今日までずっと単独所有(モノポール)でワイン造りを続けています。
現在はピエール・グロがこの歴史あるヴィニュロンの家系の7代目当主となり、父ミシェルとともに先代たちから受け継いだ家業を発展させています。情熱と厳しさをあわせ持つピエールは、ブドウ栽培から醸造、熟成、瓶詰めに至るまで、全ての段階を管理し、不断の注意をそそいでいます。拘りを持ってワイン造りの粋に臨めば、その素晴らしさと未知への情熱を分かち合うことができる…。それが彼等の世業なのです。
ミシェル・グロ
1956年生まれ
1975年、ミシェル・グロはボーヌ市のぶどう栽培醸造学校を卒業し、父ジャンと共に家業のドメーヌで働き始めました。1978年には、それまで通り父ジャンの片腕となって働きながら、一方で自分自身のドメーヌ(ドメーヌ・ミシェル・グロ)を設立しました。父方の2ヘクタールのブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイからワインを醸造し、彼自身の名義でワインを販売し始めたのです。つまり1979年がミシェルにとっての最初のヴィンテージになります。
ミシェル・グロは年月とともにミシェルは自分のドメーヌを拡大していきました。フィロキセラ禍の打撃のあと放置されていたオート・コートの丘に新たに苗木を植えつけたり、1990年にはヴォーヌ・ロマネ《オー・レア》を、1993年と1996年にはシャンボール・ミュジニーのいくつかの区画を、そして1995年にはモレ・サン・ドニ《アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィ》の区画を購入したりしました。
1995年、ジャン・グロが引退し、子供たちにドメーヌを分け与えました。父と共にドメーヌ・ジャン・グロの経営にずっと携わってきたミシェルは、次の畑を譲り受けました(ヴォーヌ・ロマネ・プルミエクリュ《クロ・デ・レア》モノポール、ニュイ・サン・ジョルジュの二区画、ヴォーヌ・ロマネの一区画、そしてブルゴーニュの一区画です)。
1997年、地主のエカール家はミシェルにヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュにある3.5ヘクタールの畑を委託しました。続いて2008年に2.5ヘクタールのオート・コート・ド・ニュイの畑も委ねました。ドメーヌ・ミシェル・グロは今日、総じて23ヘクタールの畑からワインを生産しています。
ピエール・グロ
1990年生まれ
エンジニアとして働いた後、息子であるピエール・グロは家業への情熱に導かれドメーヌに戻り、醸造の技術を学びました。2016年に高等技術士資格を取得し、父ミシェルの指導のもと収穫や醸造を経験。2019年にはエンジニアの職を辞し家業に専念、父から権限を譲り受け、ドメーヌの運営と品質管理を担っています。テロワールへの理解を深め、畑での緻密な作業に取り組むことで、偉大なワイン造りを目指しています。